イヌカタヒバ Selaginella moellendorffii

イワヒバ科 イワヒバ属

人家の玄関先に生育するイヌカタヒバ。2014年11月7日 相模湖

生育環境: 相模湖嵐山付近では、内郷地区・底沢地区で観察される。底沢地区では日の当たる用水路沿いの石組に沿って生育。
特  徴: 常緑性、植物体の大きさは10~35cm、腹葉・背葉共に辺縁には鋸歯がある。胞子のう穂は四角柱状、秋になると葉の先端にマツカサ状の無性芽をつける。底沢地区では日陰から日当たりのよいところまで生育するが、日当たりよいところでは密集した大きな群落をつくり、葉柄・葉身は立ち上がる。また日当たりのよいところに生育する個体は冬季紅葉する。カタヒバとの区別点は、カタヒバでは背葉中肋に沿ってかまぼこ状に盛り上がるが、イヌカタヒバの背葉は中肋に沿って低い線状の稜がある。
生育確認数: 6地点

紅葉するイヌカタヒバ。2014年11月7日 相模湖 イヌカタヒバ。2014年11月7日 相模湖
紅葉するイヌカタヒバ(上左)、(上右)

イヌカタヒバの背葉と腹葉、背葉の中肋は低い線状。2014年11月7日 相模湖 背葉は中肋に沿って低く線状の稜があり、辺縁には鋸歯がある。
イヌカタヒバの背葉と腹葉(上左)、(上右)

イヌカタヒバ、腹葉の裏側。2014年11月7日 相模湖
イヌカタヒバ、腹葉の裏側

イヌカタヒバ、この季節葉の先に無性芽をつける。2014年11月7日 相模湖 イヌカタヒバ、この季節葉の先に無性芽をつける。2014年11月7日 相模湖
イヌカタヒバ、葉の先につく無性芽(上左)、(上右)