大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)トウゴクトゲヤマイヌワラビ(仮称)
メシダ科 メシダ属
※渓谷内でも小羽軸上の棘の長さに変化がありウゴクトゲヤマイヌワラビとして掲載したシダを大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)に訂正いたします。2024年7月2日

①大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)
生育している環境:標高1100~1200m。上部を樹冠に覆われた渓谷沿いの岩が露出するウエットな林床に生育。15株以上生育。個体数は少ないので現地で観察されてもくれぐれも採取されないようにお願いいたします。
観察された特徴:小羽軸上に長い毛のような棘を持つ大形のヤマイヌワラビに似たシダ。根茎から出る葉の数は少なく、小羽軸上には細いが長い毛のような棘が生える(大形のヤマイヌワラビには小羽軸上に手触りでざらつく程度の突起状の鋸歯が見られることはがある)。
根茎は直立し根茎最上部には明るい褐色の鱗片が密生し、その中心から1~2本の葉をのばす。葉柄は長く葉身と同長で褐色がかった黄緑色~えんじ色を帯びる。葉は大きく60~90㎝で、葉形は底辺の広い三角形~卵状三角形、2回羽状複葉。羽片は有柄で広披針形、最下羽片は基部の第1第2小羽片は短縮する。小羽片は一般のヤマイヌワラビよりも長い三角形で細長く大きな小羽片は3~5㎝、先端は鈍頭~鋭頭、羽軸に対してやや鋭角的につく。小羽軸上には毛のような細長い棘をつける。裂片は鈍頭~鋭頭、鋸歯が目立つ。胞子のう群は鈎形のものが多く包膜の辺縁は全縁~ややほつれる。1つの胞子のう中には胞子は数は60個程度・大きさ・形は揃い有性生殖種と推定される。
※個体数保護のため葉の採取は控える必要があります。
④⑤渓谷沿いウエットな林床に生育する大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)
⑧大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、最下羽片
⑨大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、小軸上に棘のある小羽片

⑯⑰大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、1つの胞子のうを壊したようす

⑱⑲大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、1つの胞子のうを壊したようす
2023年9月9日再度、観察しました。
前回の観察では、1つの株に葉は1枚の個体が多かったが、今回は2枚(1枚の株も2株あった。)つけている個体がほとんどであった。葉は大きく50~90㎝。小羽軸には細いが明瞭な棘が見られる。胞子は数・大きさ・形など整い有性生殖種と推測される。
なお、大形で目立つため、採取するとたちまち姿を消してしまうので、現地では観察するだけにしていただきたいと思います。
標本1 渓流の上流で 小羽軸上の棘はやや短い株

①大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)
②大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、葉柄

③大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、羽片
④大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、小羽片

③大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、1つの胞子のうを壊したようす。胞子数は61個程度確認。
④大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、1つの胞子のうを壊したようす。胞子数は60個程度確認。
標本2 渓流の上流で 小羽軸上の棘はやや短い株

①大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)
②大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、胞子を観察した羽片

①大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、羽片
②大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、羽片裏側

①大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、胞子のう群
②大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、小羽軸上の棘

③④大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、1つの胞子のうを壊したようす。胞子数は61個程度確認、大きさ・形とも整う。

③大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、1つの胞子のうを壊したようす。胞子数は63個程度確認できるが歪な胞子もわずかに含まれる。
④大形のヤマイヌワラビ(小羽軸有棘)、1つの胞子のうを壊したようす。胞子数は61個程度確認できるが歪な胞子も相当数含まれる。

















