
この夏、台湾に行かれた友人からお花の写真と共にシダの画像を見せていただきました。名前は写真を見てつけましたので実際に現地で確認されると別種である可能性があります。今後、花の写真も掲載いたします。撮影された方は以前丹沢でヤシャイノデを見つけられた方です。
アスヒカズラ Diphasiastrum complanatum
ヒカゲノカズラ科 アスヒカズラ属
Selaginella delicatula
イワヒバ科 イワヒバ属
日本で観察されるカタヒバは4回羽状3回羽状に分かれるが、写真を見る限り台湾で観察されたSelaginella delicatulaは3回羽状2回羽状に分かれるようである。
①Selaginella delicatula
②カタヒバの仲間、葉の裏側
③カタヒバの仲間、小羽片の先につく胞子のう穂
ヒメハナワラビ(扇羽陰地蕨)Botrychium lunaria
ハナヤスリ科 ヒメハナワラビ属
台湾の高山の草地に生育する。
①②台湾の高山の草地に生育する扇羽陰地蕨
リュウビンタイの仲間
リュウビンタイ科 リュウビンタイ属
逆羽裡白 Diplopterygium blotianum
ウラジロ科 ウラジロ属
ウラジロにくらべ羽片全体が細長く、小羽片と小羽片の間隔が広いように見える。

①②逆羽裡白
ホソバシノブ(小膜盖蕨) Davalla perduransAraiostegia perdurans
シノブ科 シノブ属Araiostegia属
詳しい方から学名の誤りをご指摘いただき訂正いたします。日本名も教えていただきました。
①②ホソバシノブ(小膜盖蕨)Davalla perduransAraiostegia perdurans(シノブ科 シノブ属Araiostegia属)
イワガネゼンマイ(華鳳ㄚ蕨)Coniogramme intermedia
イノモトソウ科 イワガネゼンマイ属
タチシノブ(日本金粉蕨) Onychium japonicum
イノモトソウ科 タチシノブ属
モエジマシダ(鳞盖凤尾蕨)Pteris vittata
イノモトソウ科 イノモトソウ属
ホウライシダ Adiantum capillus-veneris
イノモトソウ科 ホウライシダ属
イワウサギシダ(細裂羽節蕨)Gymnocarpium robertianum
ナヨシダ科 ウサギシダ属
イワウサギシダは蛇紋岩などの超苦鉄質岩岩上や石灰岩地帯で見られるシダ。この写真からは緑色片岩あるいは風化の激しい蛇紋岩に見える。
①イワウサギシダ
②イワウサギシダ、葉の裏側および胞子のう群
チャセンシダ (鐵角蕨) Asplenium trichomanes.
チャセンシダ科 チャセンシダ属
⑤タカネヨモギの仲間(下)と共に生育する葉を立ち上げるチャセンシダ
⑥トヨグチウラボシ(上)と葉を立ち上げるチャセンシダ
チャセンシダは広く生育するようですが、標高の高い石灰岩地帯には別の種類があるのかもしれない。
シマオオタニワタリ(臺灣巢蕨)Asplenium nidus
チャセンシダ科 チャセンシダ属
①シマオオタニワタリ、葉身
②シマオオタニワタリ、胞子のう群
ヤエヤマオオタニワタリか(南洋巣蕨)Asplenium setoi
チャセンシダ科 チャセンシダ属
中肋が発達し、2段になっているようです。胞子のう群は葉の幅の中間くらいまでの長さがあります。
①ヤエヤマオオタニワタリか
②ヤエヤマオオタニワタリか、葉柄
③ヤエヤマオオタニワタリ、葉身上部
③ヤエヤマオオタニワタリか、葉裏側の中肋
④ヤエヤマオオタニワタリか、胞子のう群
桫欏大金星蕨不明
ヒメシダ科 ヒメワラビ属
「桫欏大金星蕨ではないか。」とのアドバイスを詳しい方から頂きました。台北市内の福山植物園にも生育しているそうです。
ヒメワラビの仲間かもしれませんがよくわからない。ヒメワラビに比べ羽状数が少ない2回羽状複葉。包膜は写真では確認できない。
①ヒメワラビの仲間か
短柄卵果蕨 Thelypteris decursive-pinnata
ヒメシダ科 ミヤマワラビ属
オオゲジゲジシダかコゲジゲジシダかは不明。
①短柄卵果蕨
②短柄卵果蕨、中軸および胞子のう群
裂片先端鈍頭イブキシダの仲間
オオイブキシダか
ヒメシダ科 イブキシダ属
裂片の先はイブキシダほど尖らない。沖縄で観察された裂片の先が円頭のイブキシダの仲間と同じであろう。
①裂片の先が円頭のイブキシダの仲間、葉身基部の羽片は耳状
②裂片の先が円頭のイブキシダの仲間、葉身の先
③裂片の先が円頭のイブキシダの仲間、羽片裏側基部に通気口
④裂片の先が円頭のイブキシダの仲間、胞子のう群
ハチジョウカグマ(台灣狗脊蕨)Woodwardia prolifera
シシガシラ科 コモチシダ属
タイワンコモチシダともいう。台湾にはコモチシダ(東方狗脊蕨)も生育している。ハチジョウカグマはコモチシダに比べ網目状の葉脈の網目が細かい。
①ハチジョウカグマ
②ハチジョウカグマ、羽片
ナチシケシダか
メシダ科 シケシダ属
シケシダ類の外観は翼に散るものが多いので、包膜辺縁の鋸歯のようすを観察しないとナチシケシダと判別できない。
①ナチシケシダか
②ナチシケシダか、葉柄
③ナチシケシダか、葉身上部裏側
④ナチシケシダか、胞子のう群
羽片が痩せたエゾメシダの仲間か
メシダ科 メシダ属
エゾメシダの仲間か。エゾメシダは濃い栗色の鱗片を持ち、葉は明るい緑色・2回羽状複葉。中軸にはわずかに鱗片がつく。写真の株はエゾメシダに比べ裂片が細く全体的に痩せている。
①羽片が痩せたエゾメシダの仲間か
②羽片が痩せたエゾメシダの仲間か、葉柄の鱗片
③羽片が痩せたエゾメシダの仲間か、羽片と中軸
④,羽片が痩せたエゾメシダの仲間か、中軸および胞子のう群
Diplazium(ディプラジウム)の仲間
メシダ科 ノコギリシダ属
小羽片の基部は浅い心形~切形~広い楔形。中軸・羽軸・小羽軸には細かい毛が生える。胞子のう群は中間~やや中肋寄りにつく。中軸・羽軸・小羽軸には細かい毛が生える点はオニヒカゲワラビに似るが、シロヤマシダの仲間にも同様の特徴が見られるものがある。

①ディプラジウムの仲間
②ディプラジウムの仲間、葉柄

①ディプラジウムの仲間、羽軸および胞子のう群
②ディプラジウムの仲間、胞子のう群
Dryopteris villariiの仲間か
オシダ科オシダ属
石灰岩地帯で見られるシダ。
Dryopteris villariiはイギリス~イタリアの石灰岩地帯で見られる。台湾で観察されているか不明。
①Dryopteris villariiの仲間か
②Dryopteris villariiの仲間かとトヨグチウラボシ(下)
③Dryopteris villariiの仲間か、葉柄および中軸の鱗片
④Dryopteris villariiの仲間か、中軸の鱗片
⑤⑥Dryopteris villariiの仲間か、包膜上の白い突起
イヌイワヘゴか Dryopteris cycadina
オシダ科 オシダ属
玉龍蕨 Polystichum glaciale小形の不明なイノデの仲間
オシダ科 イノデ属
高橋 励氏よりシダ名とその特徴を教えていただきました。
玉龍蕨 Polystichum glaciale Christ という台湾でも大変に希少なイノデ属のシダです。台湾では中部の南投県の玉山の標高3000mを超える岩場に自生しています。中国大陸では天山山脈のやはり3000mを超える高地や崑崙山脈とその東南に当たるブータンに自生しています。中国では高山の氷河の後退が進んでいるため絶滅危惧種となっています。また学名にあるPolystichum glaciale の glaciealeとは氷河のことで、氷河のあるような雪線以上の標高の高いところに自生する高山植物であることから命名されています。
特徴は、葉全体に白いトライコームを纏い、また鱗片が密集しています。白いトライコームは強い紫外線対策、びっしりと生えた鱗片は霧や朝露から水分を少しでも補充する為と考えられています。
①②玉龍蕨小形のイノデの仲間高山に生育する小形のイノデの仲間%%
タマシダ(腎蕨)Nephrolepis cordifolia
タマシダ科 タマシダ属 [#h3c86afe]
②タマシダ、胞子をつけた羽片
③タマシダ、羽片裏側および胞子のう群
玉山茀蕨(展羽假瘤蕨)Crypsinus quasidivaricatus
ウラボシ科 ミツデウラボシ属
写真からはミヤマウラボシよりも葉の質は厚みがあり硬そうに見える。
①標高の高い岩地に生育する玉山茀蕨(展羽假瘤蕨)
②玉山茀蕨(展羽假瘤蕨)、葉身
③玉山茀蕨(展羽假瘤蕨)、葉身裏側
ノキシノブの仲間
ウラボシ科 ノキシノブ属
オオクリハラン Lepisorus fortunei
ウラボシ科 ノキシノブ属
大形のノキシノブの仲間。
①樹幹に着生するオオクリハラン
②オオクリハラン、葉柄
トヨグチウラボシ Lepisorus clathratus
ウラボシ科 ノキシノブ属
岩場に生育。一緒にイワウサギシダも生育しているので石灰岩地帯であろう。写真の中にはほかにもいろいろなシダが生育している。
①トヨグチウラボシとイワウサギシダ(左)
②トヨグチウラボシとDryopteris villariiの仲間かキンモウワラビの仲間
③トヨグチウラボシ、葉身下部裏側
④トヨグチウラボシ、胞子のう群
オオイワヒトデ Leptochilus neopothifolius
ウラボシ科 オキノクリハラン属
タイワンクリハラン Leptochilus hemionitideus
ウラボシ科 オキノクリハラン属
②タイワンクリハラン、葉柄の広い翼
③タイワンクリハラン、葉脈
ヒトツバ Pyrrosia lingua
ウラボシ科 ヒトツバ属
葉身基部が心形のヒトツバの仲間
ウラボシ科 ヒトツバ属
写真では林床に生育している。地上性、葉身の基部は心形になる。ヒトツバが林床に生育すると葉形が変化する可能性もある。
①葉身基部が心形のヒトツバの仲間
②ヒトツバの仲間、葉柄











