外部形態からノキシノブ類の分類を試みる 2
クロノキシノブ Lepisorus nigripes
クロノキシノブは、葉柄の形状・根茎からの葉のつけ方などその外部形態からほかのノキシノブ類と区別が容易ですが、細部のようすを載せます。
特徴:①根茎には葉を間隔を空けてつける。②根茎の鱗片はノキシノブに似て長い(根茎の鱗片辺縁の鋸歯の長さはノキシノブとほぼ同じ)。③葉柄は明瞭でエンジ色~黒褐色。④葉は線形で向軸側で中肋がややへこむことがある。葉は厚く硬めで、濃緑色、光沢はある。⑤胞子のう群は葉身上半分~上部につく。
標本1 湧水周辺の石組み 八ヶ岳 湧水周辺
①水辺近くの石組みに生育するクロノキシノブ
②クロノキシノブ、葉柄~葉身下部
③クロノキシノブ
④クロノキシノブ、葉の裏側および胞子のう群
⑤クロノキシノブ、葉のつき方
⑥クロノキシノブ、根茎の鱗片(スケールの目盛りは1mm)
⑧クロノキシノブ、胞子上面のようす
⑨クロノキシノブ、胞子側面のようす
標本2 林内岩上 山梨県 白州
①神社周辺の岩上に生育していたクロノキシノブ
②クロノキシノブ、葉のつけ方