シダ類が群生する高く切り立った岩壁。2025年10月25日 静岡 水窪
 私たちは、シダ類が群生する渓谷(山王峡およびその周辺の谷)を歩きました。天候がいまいちで、岩場にあまり近づけず詳しく観察できませんでしたが、とりあえず見られたシダを紹介します。

イワヒバ科 イワヒバ属
・イワヒバ Selaginella tamariscina
・カタヒバ Selaginella involvens
・イヌカタヒバ Selaginella moellendorffii

ハナヤスリ科 ハナワラビ属
・オオハナワラビ Sceptridium japonicum
・フユノハナワラビ Sceptridium ternatum

ゼンマイ科 ゼンマイ属
・ゼンマイ Osmunda japonica

コケシノブ科 アオホラゴケ属

・アオホラゴケ Crepidomanes latealatum

葉の大きさは3~10㎝・幅が2~4㎝。裂片の先は鈍頭。偽脈は短い。包膜は蕾形。
沢沿いの林内、ウエットな岩上に生育するアオホラゴケ。2025年10月25日 水窪
沢沿いの林内、ウエットな岩上に生育するアオホラゴケ

アオホラゴケ、偽脈。2025年10月25日 水窪 アオホラゴケ、包膜と偽脈。2025年10月25日 水窪
①アオホラゴケ、偽脈
②アオホラゴケ、包膜と偽脈




・コケホラゴケ Crepidomanes makinoi

アオホラゴケよりも小形で3~8㎝・幅は1~2㎝。裂片の先は鋭頭。偽脈は長い。包膜は蕾形で先端は鋭頭。沢沿いの林内、切り立った岩壁に生育することが多いがアオホラゴケよりも日陰でウエットな環境に生育する。
アオホラゴケよりも日陰でウエットな岩壁に生育するコケホラゴケ。2025年10月25日 水窪
アオホラゴケよりも日陰でウエットな岩壁に生育するコケホラゴケ

コケホラゴケ、長い偽脈を持つ。2025年10月25日 水窪 コケホラゴケ、蕾形の包膜の先は尖る。2025年10月25日 水窪
①コケホラゴケ、長い偽脈
②コケホラゴケ、包膜

・ウチワゴケ Crepidomanes minutum




コケシノブ科 ハイホラゴケ属

・ハイホラゴケ Vandenboschia kalamocarpa

林内の岩壁の底部や渓流沿いのウエットな崖に生育。葉身の長さは10㎝前後、葉柄は葉身よりやや短い。葉は波打たず平面的。充実した胞子は確認できるが数が少なかった。雑種の可能性も考えなければならない。
渓流沿いのウエットな崖に生育するハイホラゴケ。2025年10月25日 水窪
渓流沿いのウエットな崖に生育するハイホラゴケ

ハイホラゴケ。2025年10月25日 水窪 ハイホラゴケ、羽片および胞子のう群。2025年10月25日 水窪
①ハイホラゴケ
②ハイホラゴケ、羽片および胞子のう群

ハイホラゴケ、胞子のようす。2025年10月25日 水窪
ハイホラゴケ、胞子のようす

コケシノブ科 コケシノブ属 [#qdcfa9b4]
・ホソバコケシノブ Hymenophyllum polyanthos
・コウヤコケシノブ Hymenophyllum barbatum

ウラジロ科 ウラジロ属
・ウラジロ Diplopterygium glaucum

キジノオシダ科 キジノオシダ属
・キジノオシダ Plagiogyria japonica
・オオキジノオ Plagiogyria euphlebia
・フタツキジノオか(オオキジノオ×キジノオシダ) Plagiogyria euphlebia × P. japonica

ホングウシダ科 ホラシノブ属
・ホラシノブ Odontosoria chinensis




コバノイシカグマ科 オオフジシダ属

・オオフジシダ Monachosorum nipponicum

湿り気のある高く切り立った岩壁に生育。同じ崖にはコケシノブの仲間やチャセンシダの仲間が生育。写真に撮影できた株は小形の未成株。
切り立った岩壁の下部に生育するオオフジシダの未成株。付近にはハイホラゴケ、ヌリトラノオ、トキワシダなどが生育する。2025年10月25日 水窪
切り立った岩壁の下部に生育するオオフジシダの未成株

コバノイシカグマ科 イヌシダ属
・イヌシダ Sitobolium hirsutum
・コバノイシカグマ Sitobolium zeylanicum

コバノイシカグマ科 フモトシダ属
・フモトシダ Microlepia marginata

コバノイシカグマ科 イワヒメワラビ属
・イワヒメワラビ Hypolepis punctata

コバノイシカグマ科 ワラビ属
・ワラビ Pteridium aquilinum subsp. japonicum




イノモトソウ科 シシラン属

・シシラン Haplopteris flexuosa

苔むした高い岩壁に群生するシシラン。2025年10月25日 水窪
苔むした高い岩壁に群生するシシラン





イノモトソウ科 イノモトソウ属
・イノモトソウ Pteris multifida
・オオバノイノモトソウ Pteris cretica
・マツザカシダ Pteris nipponica
・オオバノアマクサシダ Pteris terminalis var. fauriei
・ナチシダ Pteris wallichiana

イノモトソウ科 イワガネゼンマイ属
・イワガネゼンマイ Coniogramme intermedia
・イワガネソウ Coniogramme japonica

イノモトソウ科 タチシノブ属
・タチシノブ Onychium japonicum

イノモトソウ科 ホウライシダ属
・ハコネシダ Adiantum monochlamys
・クジャクシダ Adiantum pedatum

ナヨシダ科 ウスヒメワラビ属
・ウスヒメワラビ Acystopteris japonica




チャセンシダ科 チャセンシダ属

・イヌチャセンシダ Asplenium tripteropus

林内、ウエットな苔むした岩壁でときどき目にしました。
ウエットな苔むした岩壁に生育するイヌチャセンシダ。2025年10月25日 水窪
ウエットな苔むした岩壁に生育するイヌチャセンシダ

イヌチャセンシダ、中軸背軸側にある翼と胞子のう群。2025年10月25日 水窪 イヌチャセンシダ、葉身中軸上や先端にできるむかご。2025年10月25日 水窪
①イヌチャセンシダ、中軸背軸側にある翼と胞子のう群
②イヌチャセンシダ、、葉身中軸上や先端にできるむかご




・イヌチャセンシダ幼株か

渓谷沿いの苔むした大岩に生育。葉身の先が大きな頂羽片となる。イヌチャセンシダと思われるがよくわからない。ご存じの方は下記までご連絡いただけるとありがたいです。
イヌチャセンシダ幼株か。2025年10月25日 水窪
イヌチャセンシダ幼株か




・ヌリトラノオ Asplenium normale

ウエットな岩上や腐植が堆積した岩屑地などに生育。
林内、腐植が堆積した岩屑地に生育するヌリトラノオ。2025年10月25日 水窪
林内、腐植が堆積した岩屑地に生育するヌリトラノオ

ヌリトラノオ、羽片および胞子のう群。2025年10月25日 水窪 ヌリトラノオ、むかご。2025年10月25日 水窪
①ヌリトラノオ、羽片および胞子のう群
②ヌリトラノオ、むかご




・シモダヌリトラノオ(シモツケヌリトラノオ×ヌリトラノオ) Asplenium boreale × A. normale

胞子のようすは確認できていない。現地の岩壁等詳しく調べておらずシモツケヌリトラノオは確認することができなかったが、ヌリトラノオとの雑種と思われる。尾状に長く伸びる葉身の末端にはむかごをつけていた。
林内、樹幹基部に生育するシモダヌリトラノオ(シモツケヌリトラノオ×ヌリトラノオ)。2025年10月25日 水窪

シモダヌリトラノオ、葉身下部羽片。2025年10月25日 水窪 シモダヌリトラノオ、葉身先端につくむかご。2025年10月25日 水窪
①シモダヌリトラノオ、葉身下部羽片
②シモダヌリトラノオ、葉身先端につくむかご

シモダヌリトラノオ、胞子のう群。2025年10月25日 水窪
シモダヌリトラノオ、胞子のう群




・テンリュウヌリトラノオか Asplenium shimurae

観察会同行の方から、「標本を整理していて中軸途中にむかごをつけその先も成長した株が見つかった」との情報をいただいている。テンリュウヌリトラノオあるいは雑種のエンシュウヌリトラノオ(ヌリトラノオ × テンリュウヌリトラノオ)の可能性がある。




・クモノスシダ Asplenium ruprechtii

この辺りの混在岩地帯には石灰岩の地層も挟み込まれている。周辺ではクモノスシダが観察された。
林内の岩壁に生育するクモノスシダ。2025年10月25日 水窪
林内の岩壁に生育するクモノスシダ




・オクタマシダ Asplenium pseudowilfordii

林内の切り立った岩壁や岩棚などに生育。葉は2回羽状に分かれる。小羽片は深~浅裂する。奥多摩で観察している株とは羽片の形・切れ込みに違いが見られるが個体変異の範囲であろう。現地でミサクボシダとしていたシダである。その後、胞子の観察で誤りに気が付きました。
ウエットな岩上に生育するオクタマシダ。2025年10月25日 水窪
林内の切り立った岩壁に生育するオクタマシダミサクボシダ

オクタマシダ、羽片。2025年10月25日 水窪 オクタマシダ、羽片。2025年10月25日 水窪  
オクタマシダミサクボシダ、羽片 

オクタマシダ、葉身裏側。2025年10月25日 水窪 オクタマシダ、胞子のう群および包膜。2025年10月25日 水窪
①オクタマシダ、葉身裏側
②オクタマシダ、胞子のう群および包膜




胞子を観察した葉
オクタマシダ、葉身。2025年10月25日 水窪 オクタマシダ、葉身裏側。2025年10月25日 水窪
①オクタマシダ、葉身
②オクタマシダ、葉身裏側

オクタマシダ、羽片。2025年10月25日 水窪 オクタマシダ、羽片裏側(胞子のう群)。2025年10月25日 水窪
①オクタマシダ、羽片
②オクタマシダ、羽片裏側(胞子のう群)

オクタマシダ、胞子数は53個程度確認、胞子の大きさ・形は整う。2025年10月25日 水窪 オクタマシダ、胞子数は56個程度確認、胞子の大きさ・形は整う。2025年10月25日 水窪
①②オクタマシダ、1つの胞子嚢を壊したようす

オクタマシダ、胞子。2025年10月25日 水窪 オクタマシダ、胞子。2025年10月25日 水窪
①②オクタマシダ、胞子




・トキワシダ Asplenium yoshinagae

渓流のそば苔むした岩上や滝の周りの岩壁でよく見られた。
渓流のそば苔むした岩上に生育するトキワシダ。2025年10月25日 水窪
渓流のそば苔むした岩上に生育するトキワシダ

渓流のそば苔むした岩上に生育するトキワシダ。2025年10月25日 水窪 トキワシダ、羽片。2025年10月25日 水窪
①渓流のそば苔むした岩上に生育するトキワシダ
②トキワシダ、羽片

トキワシダ、胞子のう群。後ろの葉にはむかごがついている。2025年10月25日 水窪
トキワシダ、胞子のう群

トキワシダ、胞子数は53個程度確認、胞子の大きさ・形は整う。2025年10月25日 水窪 トキワシダ、胞子数は61個程度確認、胞子の大きさ・形は整う。2025年10月25日 水窪
①②トキワシダ、1つの胞子嚢を壊したようす

トキワシダ、胞子。2025年10月25日 水窪 トキワシダ、胞子。2025年10月25日 水窪
①②トキワシダ、胞子




・ミサクボシダ(オクタマシダ×トキワシダ) Asplenium pseudowilfordii × A. yoshinagae

渓流の大岩の岩上に生育。注意しないとオクタマシダと間違えてしまう。恥ずかしいお話であるが、この写真の株の周辺に生育するよく似た株(上記のオクタマシダ)をミサクボシダと思い、羽片を採取して帰り、胞子を観察したところ胞子は数・形とも正常でオクタマシダであることが判明した。残念なことのここに掲載した写真の株は胞子は採取できておらず、まだ胞子のようすは確認できていない。
沢沿いのウエットな岩上に生育するミサクボシダ。2025年10月25日 水窪
沢沿いのウエットな岩上に生育するミサクボシダ

沢沿いのウエットな岩上に生育するミサクボシダ。2025年10月25日 水窪 ミサクボシダ、葉身。2025年10月25日 水窪
沢沿いのウエットな岩上に生育するミサクボシダ
①②沢沿いのウエットな岩上に生育するミサクボシダ

沢沿いのウエットな岩上に生育するミサクボシダ。2025年10月25日 水窪 ミサクボシダ、葉身。2025年10月25日 水窪
①②ミサクボシダ、葉身

ミサクボシダ、羽片(葉身下部)。2025年10月25日 水窪 ミサクボシダ、羽片(葉身中部)。2025年10月25日 水窪
①ミサクボシダ、羽片(葉身下部)
②ミサクボシダ、羽片(葉身中部)

ミサクボシダ、胞子のう群。2025年10月25日 水窪 ミサクボシダ、包膜。2025年10月25日 水窪
①ミサクボシダ、胞子のう群
②ミサクボシダ、包膜

※観察会に同行された高橋励氏がオクタマシダ・トキワシダ・ミサクボシダ3種の違いを資料を基にスケッチで描いてくださいましたので掲載させていただきます。
オクタマシダ・トキワシダ・ミサクボシダの比較。2025年10月25日 水窪
オクタマシダ・トキワシダ・ミサクボシダの比較

・トラノオシダ Asplenium incisum
・コバノヒノキシダ Asplenium anogrammoides
・トキワトラノオ Asplenium pekinense
・イワトラノオ Asplenium tenuicaule
・クルマシダ Asplenium wrightii

ヒメシダ科 ヒメワラビ属
・ヒメワラビ Macrothelypteris oligophlebia

ヒメシダ科 ミヤマワラビ属
・コゲジゲジシダ Phegopteris decursivepinnata

ヒメシダ科 ハシゴシダ属
・ハシゴシダ Amauropelta glanduligera

ヒメシダ科 オオハシゴシダ属
・ハリガネワラビ Coryphopteris japonica
・イワハリガネワラビ Coryphopteris musashiensis

ヒメシダ科 シマヤワラシダ属
・ヤワラシダ Metathelypteris laxa

ヒメシダ科 ミゾシダ属
・ミゾシダ Leptogramma mollissima

ヒメシダ科 ケホシダ属
・ホシダ Christella acuminata

イワデンダ科 フクロシダ属
・フクロシダ Physematium manchuriense

ヌリワラビ科 ヌリワラビ属
・ヌリワラビ Rhachidosorus mesosorus

コウヤワラビ科 イヌガンソク属
イヌガンソク Pentarhizidium orientale

シシガシラ科 シシガシラ属
・シシガシラ Spicantopsis niponica




メシダ科 ノコギリシダ属

・オニヒカゲワラビ Diplazium nipponicum

渓谷沿いの腐植が堆積した岩屑地などでときどき目にした。
渓谷沿いの腐植が堆積した岩屑地に生育するオニヒカゲワラビ。2025年10月25日 水窪
渓谷沿いの腐植が堆積した岩屑地に生育するオニヒカゲワラビ

オニヒカゲワラビ、胞子のう群。2025年10月25日 水窪 オニヒカゲワラビ、羽軸・小羽軸に生える短毛。2025年10月25日 水窪
①オニヒカゲワラビ、胞子のう群
②オニヒカゲワラビ、羽軸・小羽軸に生える短毛

・ノコギリシダ Diplazium wichurae

メシダ科 ウラボシノコギリシダ属
・イヌワラビ Anisocampium niponicum

メシダ科 メシダ属
・シケチシダ Athyrium decurrentialatum
・ホソバイヌワラビ Athyrium iseanum

メシダ科 シケシダ属
・ホソバシケシダ Deparia conili
・オオヒメワラビ Deparia okuboana




オシダ科 オシダ属

・マルバベニシダ Dryopteris fuscipes

尾根筋やあまりウエットではない林床に生育することが多い。
尾根筋の岩石が風化して土壌化した林床に生育するマルバベニシダ。2025年10月25日 水窪
尾根筋の岩石が風化して土壌化した林床に生育するマルバベニシダ

マルバベニシダ、葉柄の鱗片。2025年10月25日 水窪 マルバベニシダ、中軸の鱗片。2025年10月25日 水窪
①マルバベニシダ、葉柄の鱗片
②マルバベニシダ、中軸の鱗片

マルバベニシダ、葉身上部。2025年10月25日 水窪 マルバベニシダ、葉身上部裏側。2025年10月25日 水窪
①マルバベニシダ、葉身上部
②マルバベニシダ、葉身上部裏側

マルバベニシダ、胞子のう群および羽軸の鱗片。2025年10月25日 水窪
マルバベニシダ、胞子のう群および羽軸の鱗片




・エンシュウベニシダ(小羽片がスリムで鋸歯が無い) Dryopteris medioximaマルバベニシダ(毛深い)

葉柄の鱗片は遠目にはちょっとサイゴクベニシダに見えるくらい密についているが別物、葉の厚さそれほど厚くない。葉柄基部には明るく赤っぽい鱗片がゆるく纏わりつくようにつき葉身の形も幅が広く楕円状披針形。胞子のう群は小羽片の中肋に接するくらい近くにつく。マルバベニシダに比べウエットな渓流の沿いの岩の多いスギなどが生える林床に生育(マルバベニシダも数は少ないがウエットな岩場にも生育することはある)。
沢沿いのウエットな林床に生育するエンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)。2025年10月25日 水窪
沢沿いのウエットな林床に生育するエンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)毛深いマルバベニシダ

沢沿いのウエットな林床に生育するエンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)。2025年10月25日 水窪 エンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)、羽片。2025年10月25日 水窪
①沢沿いのウエットな林床に生育するエンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)毛深いマルバベニシダ
②エンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)毛深いマルバベニシダ、羽片

エンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)、葉柄。2025年10月25日 水窪 エンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)、葉柄基部の鱗片。2025年10月25日 水窪 
①エンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)毛深いマルバベニシダ、葉柄
②エンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)毛深いマルバベニシダ、葉柄基部の鱗片

エンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)、中軸の鱗片。2025年10月25日 水窪
エンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)毛深いマルバベニシダ、中軸の鱗片

エンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)、胞子のう群。2025年10月25日 水窪 エンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)、胞子のう群。2025年10月25日 水窪
①②エンシュウベニシダ(鋸歯無しスリムな小羽片)毛深いマルバベニシダ、胞子のう群




・ヌカイタチシダ Dryopteris gymnosora

切り立た岩壁下の岩屑地に生育していた。葉柄は長く華奢。葉は幅の広い三角形で淡緑色。羽片は無柄。胞子のう群は最下羽片基部を中心につく。
岩屑地に生育するヌカイタチシダ。2025年10月25日 水窪
切り立た岩壁下の岩屑地に生育するヌカイタチシダ

ヌカイタチシダの葉柄は華奢で長い。2025年10月25日 水窪
ヌカイタチシダ、葉柄

ヌカイタチシダ、葉身裏側。2025年10月25日 水窪 ヌカイタチシダ、胞子のう群は最下羽片基部を中心につく。2025年10月25日 水窪
①ヌカイタチシダ、葉身裏側
②ヌカイタチシダ、胞子のう群

・クマワラビ Dryopteris lacera
・イワヘゴ Dryopteris atrata
・イヌイワヘゴ Dryopteris cycadina
・オオイタチシダ(アツバオオイタチシダ型・ツヤナシオオイタチシダ型)Dryopteris hikonensis
・ミサキカグマ Dryopteris chinensis
・ベニシダ Dryopteris erythrosora
・トウゴクシダ Dryopteris nipponensis
・ミヤマイタチシダ Dryopteris sabaei
・キヨスミヒメワラビ Dryopteris maximowicziana




オシダ科 イノデ属

・カタイノデ Polystichum makinoi

渓流のやや上部、崖や岩屑地に生育。葉の大きさは40~50㎝の中形のイノデの仲間。葉は光沢があるが渋い黄緑色。葉柄下部の鱗片は黒に近い黒褐色。胞子のう群は中間につく。
渓谷沿いの岩屑地に生育するカタイノデ。2025年10月25日 水窪
渓谷沿いの岩屑地に生育するカタイノデ

・ツルデンダ Polystichum craspedosorum
・イノデ Polystichum polyblepharum
・イノデモドキ Polystichum tagawanum
・サイゴクイノデ Polystichum pseudomakinoi
・ジュウモンジシダ Polystichum tripteron
・ヒメカナワラビ Polystichum tsus-simense

オシダ科 カナワラビ属
・オニカナワラビ Arachniodes chinensis
・ハカタシダ Arachniodes simplicior
・オオカナワラビ Arachniodes amabilis var. fimbriata

オシダ科 ヤブソテツ属
・テリハヤブソテツ Cyrtomium laetevirens
・ヤブソテツ(ツヤナシヤマヤブソテツ型・テリハヤマヤブソテツ型)Cyrtomium fortunei




ウラボシ科 サジラン属

・サジラン Loxogramme duclouxii

ウエットな渓谷内、林内の岩上に生育するサジラン。林内の岩上では時々目にしたが胞子のう群をつけていない株が多くなかなかサジランと決めることができなかった。胞子のう群をつける葉をやっと見つけることができ、胞子のう群はイワヤナギシダより広く角度で斜上してつけていた。
林内の岩上に生育するサジラン。2025年10月25日 水窪
林内の岩上に生育するサジラン

サジラン、葉柄基部は黒褐色を帯びる。2025年10月25日 水窪 サジラン、胞子のう群はイワヤナギシダよりも広い角度でつく。2025年10月25日 水窪
①サジラン、葉柄基部
②サジラン、胞子のう群




ウラボシ科 アオネカズラ属

・アオネカズラ Goniophlebium niponicum

林内の岩上に生育するアオネカズラ。2025年10月25日 水窪
ウエットな渓谷内、林内の岩上に生育するアオネカズラ

林内の岩上に生育するアオネカズラ。2025年10月25日 水窪 明るい林縁の岩上に生育するアオネカズラ。2025年10月25日 水窪
①林内の岩上に生育するアオネカズラ
②明るい林縁の岩上に生育するアオネカズラ

アオネカズラ、根茎。2025年10月25日 水窪 アオネカズラ、根茎。2025年10月25日 水窪 
①②アオネカズラ、根茎

アオネカズラ、羽片。2025年10月25日 水窪 アオネカズラ、胞子をつけた羽片。2025年10月25日 水窪
①②アオネカズラ、羽片

アオネカズラ、羽片裏側。2025年10月25日 水窪 アオネカズラ、胞子をつけた羽片。2025年10月25日 水窪
①②アオネカズラ、胞子のう群




ウラボシ科 ノキシノブ属

・クロノキシノブ Lepisorus nigripes

苔むした沢沿いの岩上に生育する。黒っぽい葉柄が確認できる。
苔むした沢沿いの岩上に生育するクロノキシノブ、黒っぽい葉柄が確認できる。2025年10月25日 水窪
苔むした沢沿いの岩上に生育するクロノキシノブ

・マメヅタ
・ノキシノブ Lepisorus thunbergianus
・フジノキシノブか Lepisorus kuratae
・クリハラン Lepisorus ensatus

ウラボシ科 ミツデウラボシ属
・ミツデウラボシ Selliguea hastata

ウラボシ科 ヒトツバ属
・ヒトツバ Pyrrosia lingua




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