3回羽状全裂大形ミヤマシダの仲間大形・無毛のキタノミヤマシダ
メシダ科 ノコギリシダ属
生育している環境:付近には石灰岩地帯がある。標高2300m付近、シラビソ-ダケカンバ林が終わり、丈の低いダケカンバのみの林がオオバショリマの草原に点在する森の中、付近のダケカンバはすべて根曲がりしている。生育地の周辺には石灰岩を含む堆積岩の大岩が露出している。同じ北岳では標高1500~1700m広河原から少し登ったあたりで普通に見られる。
観察された特徴:釜無山で観察した長い毛をもつキタノミヤマシダとしたシダに比べ大変大きく羽軸裏側・小羽軸裏側などには毛が生えていない。別種と考えられる。
夏緑性。葉の大きさは70~80㎝(葉身は35~45㎝)、ミヤマシダに似るが大きく3回羽状深裂~全裂に細かく裂け、羽片数は多く、葉身下部羽片では裂片と裂片は間隔を空けてつける。裂片には鈍鋸歯がある。葉柄には黒褐色の鱗片がやや密につく。小羽片は有柄。裂片の側脈はほぼ単脈。
(1)ダケカンバ林の林床に生育する3回羽状全裂大形ミヤマシダの仲間
(2)3回羽状全裂大形ミヤマシダの仲間、羽片(大形)